
そろそろ冬が近づき、本格的にアウターが活躍する季節になってきました。
「着丈の長いコートを着こなしてみたいな」と思いながらも、「着こなしが難しそう」、「身長が低いからロング丈は絶対に似合わない」。そう思って、毎年変わらない、ショート丈のコートやダウンジャケットで冬を過ごしてませんか。
特に男性は女性に比べ、なんとなくロングコートに抵抗感のある人が多くいるように感じます。
メンズアウターは、ジャケットやブルゾンなどショート丈の物が多いので、ロング丈に抵抗や違和感が出てしまう。その気持ちもとてもわかります。
しかし、30代・40代の大人の男性こそロングコートを着るべきです。
ロングコートは、素材感や長めの丈バランスから全体の印象を大人っぽく見せてくれます。
そして、ロングコートの中でも今回おすすめしていくのは「チェスターコート」です。
チェスターコートは、今や定番中の定番コート。男性には馴染みの深いテーラードカラーのジャケットを縦に伸ばした形になるので、初めてロングコートを着るという方に取り入れやすい形といえます。
この記事では、30代・40代男性におすすめのチェスターコートの着こなし方と、おすすめコーディネートを解説していきます。
この記事を読めば、チェスターコートの着こなしのポイントが分かり、自信を持ってチェスターコートを着てお出かけすることができるでしょう。

この記事を書いている僕は、アパレル業界に20年勤務。洋服のことを学びながら、多くのお客様にファッション提案をしてきました
30代・40代メンズがチェスターコートを選ぶ3つの理由

30代・40代男性が、チェスターコートを選ぶべき理由は以下の3つです。
- テーラードカラーが“きちんと感”を演出
- ウールの素材感が大人っぽさを演出
- 長い着丈がフォーマル感を演出
それぞれを解説していきます。
テーラードカラーが“きちんと感”を演出
チェスターコートは、テーラードカラーのジャケットを縦に伸ばしたような形です。フォーマルの場や、ビジネスの場で当たりのように着用するテーラードカラーは、そのデザインだけで“キチンと感”を出してくれます。
キチンとした第一印象は、大人の雰囲気を作るには欠かせない要素になります。
ウールの素材感が大人っぽさを演出
多くのチェスターコートには、ウール素材が使用されています。ウールは、特にフォーマルなジャケットには欠かせない素材で、自然な艶感のある素材です。
この自然な艶感が大人っぽさを演出してくれます。
値段の安いコート(1万円台以下)は、ポリエステル100%など、ウール素材を使用していないものがほとんどです。ポリエステルの素材が悪い訳ではありませんが、天然素材であるウールの自然な艶感と比べると、化学繊維であるポリエステルの素材感は、どうしても作られた”艶感”になってしまいます。
30代以上の大人の男性は、ウール素材が使われている1着を選びましょう。
長い着丈がフォーマル感を演出
正装として使われるフォーマルウェアの中でも一番格式高いのが「燕尾服」です。燕尾服の特徴は、後ろに長く伸びた着丈。つまり「着丈の長さ=格式の高さ」となります。
この、フォーマルな雰囲気を印象付ける丈バランスが、30代・40代の男性に最適な大人の格式をもたらしてくれるのです。

ちなみに、チェスターコートの名前の由来は19世紀にチェスター・フィールド伯爵が着ていたことから名付けられたとされています。
チェスターコートを着こなす4つのルール

まず大前提として、オシャレはセンスではありません。
オシャレに見える着こなしには確実にルールがあり、オシャレな人は必ずこのルールを取り入れています。
ここでは、おしゃれにチェスターコートを着こなす4つのルールを紹介していきます。
着こなしのルールを押さえるだけで、チェスターコートを「着る」から 「着こなす」に変えることができます。
細身のパンツで下半身のシルエットを整える

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ロングコートは上半身にボリュームが出るので、基本は細身のパンツを合わせましょう。
細身のパンツでスッキリとした細身の下半身を作る。これだけで全体のバランスが整います。
イメージはアルファベットの「Y」をイメージした、Yラインシルエットです。
特に「低身長でロングコートが似合わない」と思い込んでいる方に取り入れてほしい着こなしになります。
細身のパンツに抵抗がある方や、スポーツなどをしていて細身のパンツが履けないという方は、もも周りはゆったりで裾が細くなっているテーパードシルエットのパンツでもOKです。
ポイントは、「裾が細く、裾にたるみを持たせない」ということです。ボトム選びさえ間違えなければ誰でも大人っぽくキレイな印象を作ることができます。
コーディネートに白を取り入れ、清潔感と抜け感を出す

色の中で最も明るい“白色”は、明るい色の中で唯一大人っぽさを出してくれる色です。
たとえば、フォーマルな着こなしのスーツスタイルにおいて、正装と言われる着こなしのドレスシャツの色は白だということをイメージしてもらえると、分かりやすいと思います。
冬は特に全体の色使いが暗くなりがち。さらに防寒を考えると、腕をまくったりして肌を見せることによる抜け感を出すことも難しい季節です。
白のシャツやソックス・靴などを、コーディネートのどこか一ヶ所に取り入れてみてください。たったこれだけで、コーディネートに“抜け感”を出すことができ、重く見えがちなチェスターコートのバランスを軽やかに整えてくれます。
カジュアルアイテムとの組み合わせでバランスを整える

オシャレな着こなしを作るには、ドレスアイテムとカジュアルアイテムのバランスが大切です。
チェスターコートは、テーラードジャケットと同じく、フォーマル感が強いアイテムのため、インナーにシャツ、ボトムにスラックス、足元に革靴という合わせ方をするとビジネス感が強く出てしまいがち。
そこで、インナーにデザインニット、ボトムにデニム、足元にスニーカーなど、どこか1ヶ所にカジュアルアイテムを取り入れることで、私服で着こなせる大人カジュアルなコーディネートが完成です。
一方で、カジュアルアイテムは、コーディネートに入れれば入れるほど子供っぽい印象になっていきます。大人の着こなしを作るためにも、使うのは1ヶ所にとどめておくことをおすすめします。
ちなみに、カジュアルアイテムの簡単な基準は、「スーツなどのフォーマルな着こなしで使わないアイテム」と覚えてもらうといいでしょう。
オーバーサイズを選んで周りと差別化する

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「もうチェスターコートは持ってる」という方には、少し変化をつけたオーバーサイズのデザインがおすすめ。
定番のチェスターコートだからこそ、少し変化のついたチェスターコートは、他人との差別化になりオシャレを演出してくれます。
ここを狙う方は、ロングコートの着こなし上級者だと思いますので、ボトムもワイドパンツを選んで「ボリューム×ボリューム」のトレンドライクな着こなしを楽しんでみてください。ゆったりしたワイドシルエットで、キメすぎた感じを出さないのがポイントです。
チェスターコートまとめ

今回は、30代・40代の男性に向けてチェスターコートの着こなし方を紹介しました。
この記事で紹介した、着こなしのポイントを振り返ってみましょう。
- 細身のパンツで下半身のシルエットを整える
- コーディネートに白を取り入れ、清潔感と抜け感を出す
- カジュアルアイテムとの組み合わせでバランスを整える
- オーバーサイズを選んで周りと差別化する
チェスターコートが似合わない人はいません。“着方や合わせ方が分からない”ことを、似合わないと思っているだけなのです。
この記事で紹介してきた着こなしのルールやポイントを参考にして、今年の冬はチェスターコートで大人の着こなしを楽しんでみてください。