
年齢を重ねるごとに体型や健康が気になりはじめ、ランニングを始める方が増えてきます。
そんな初心者ランナーが、最初に購入を検討するのが「ランニングシューズ」です。
しかし、いざランニングシューズを購入しようと思っても、「どれを選んだらいいのか分からない」という悩みや、「そもそもランニングシューズって必要なの?」という疑問が浮かんできませんか。
私も最初はそうでした。「とりあえず持ってるスニーカーで走ればいいか」と思い、ランニングをスタート。そして、1週間も経たずに膝を痛めてしまった経験があります。
その後は、じっくりとランニングシューズを選び、今ではケガなく7年間ランニングを継続しています。
今回は、代初心者ランナーに向けて、正しいランニングシューズの選び方とおすすめのランニングシューズ6選を紹介していきます。
この記事を読めば、自分にピッタリのランニングシューズが選べるようになり、快適なランニングを続けていけるようになりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

本記事を書いていいる私は、40代からランニングをスタート。
8年間継続し、今年で8年目に突入。ランニングが日常の習慣となっています。
ランニングシューズは初心者ランナーの足を守ってくれる

初心者ランナーにとって、ランニングシューズの役割は「ランニングから足を守る」ことです。
一見すると普段履きしているスニーカーとの違いが分かりづらいですが、ランニングシューズには足への負担を軽くするための特殊な構造が採用されています。
ランニングシューズを履く3つの効果は以下の通りです。
・ランニングの衝撃から足を守る
・ランニング中の疲労を軽減してくれる
・地面とのグリップ力が高まり、推進力を高めてくれる
ランニングシューズの構造は、クッション性に優れた「インソール」と「ミッドソール」が搭載されているのが特徴です。このクッション性が、着地した際の衝撃をやわらげ、足をケガから守ってくれます。
また、高いグリップ力に加え、重心を前へ前へと進めてくれる「アウトソール」が搭載されていることも大きな特徴の一つです。
特に、しばらく運動から遠ざかっていた方にとって、ランニングシューズの「ソール機能」は、快適なランニングを続けていく上でとても重要なポイントとなります。
ランニングシューズの選び方

ここでは、初心者ランナーが押さえておくべき、ランニングシューズ選びのポイントを紹介していきます。
サイズの選び方だけでなく、ランニングシューズに搭載されているクッション性や反発性など、一つ一つの機能を掘り下げて解説していくので、シューズ選びの参考にしてみてください。
自分の足にフィットしたサイズを選ぶ
自分の足に合ったサイズを選ぶことは、ランニングシューズ選びで最も大切なポイントです。
ランニングシューズを履いて立ち上がったとき、つま先に1センチほどのゆとりのあるサイズを選びましょう。軽く親指が動かせるくらいがジャストサイズです。
サイズがキツイと、ランニング中に指が圧迫され強いストレスがかかってしまいます。逆にサイズがゆるいと、靴の中で足がブレてしまいランニングの効率を低下させてしまいます。
また、各メーカーのランニングシューズには、独自の機能やシルエットの特徴が採用されているので、同じサイズでも、Aメーカーはちょうどいいのに、Bメーカーはキツイと感じてしまうことがあります。
自分の足にフィットしたサイズを選ぶためにも、店頭ではもちろん、オンラインストアで購入する際も必ず試着をしてみましょう。
Amazonや楽天をはじめとしたオンラインストアでの購入では、「試着履き比べ可能」のサービスを行っているところがほとんどなので、面倒がらずに積極的に利用することをおすすめします。
フィット感で選ぶ
自分の足にフィットするランニングシューズを選ぶためにサイズ感と同様に大切なのが「フィット感」です。
フィット感を高めるために、足囲を表す「ワイズ」を確認しましょう。
ワイズとは、足幅で一番広い親指の付け根から、小指の付け根までをぐるっと一直線に測った長さのことです。
ワイズはA、B、C、D、E、2E、3E、4E、Fのアルファベットで表記され、Aが一番足幅が狭く、Fが一番足幅が広くなっています。
日本人の足の特徴に合う平均的なワイズは、「E」くらいといわれているので、試着の際はサイズ表記と合わせてワイズ表記にも着目してみてください。
ソールの機能で選ぶ
ソールには、各メーカーが独自に開発した機能が集結しており、どのメーカーのランニングシューズを選ぶのかの分岐点になるほどの重要ポイントです。
ランニングシューズのソールは3層構造になっており、それぞれの特徴は以下の通りです。
・インソール:ランニングシューズと足をフィットさせることで、足ブレをなくす
・ミッドソール:地面着地時の足への衝撃を軽減し、足のダメージを軽減する
・アウトソール:地面とのグリップ力を高め、前へ進む推進力をサポートする
ソール選びは、見た目のデザインも大切ですが、どんな場所で、どれくらいのペースで走るのかといった、ご自身のランニングの目的に合わせることが大切です。
もし、固いアスファルトの上を走ることが多い方は、よりクッション性の高いソールを選んだ方がいいといえます。
ここで紹介したソールの機能と、ご自身のランニングの目的とを照らし合わせながら選んでみてください。
クッション性
特に、運動から遠ざかっているランニング初心者は、クッション性の高いモデルを選びましょう。
ランニング中、地面に着地した足には体重の約3倍の負荷がかかると言われています。さらに、足への負荷は、膝、腰へのダメージにも繋がり、ケガのリスクを高めてしまいます。
ソールがもつ高いクッション性は、ランニングの衝撃から体を守り、快適なランニング習慣をサポートしてくれます。
クッション性の高いソールは、衝撃を吸収しやすくするための厚みがあり、その分やや重くなります。しかし、まずは足や体を守ることを第一優先にしたソールを選んでみてください。
ランニングに慣れてきた頃に、走るスピードを重視して、軽くて薄いソールを選んでみるのもいいでしょう。
反発性
反発力が高いソールは、足が地面につくと同時にシューズが跳ね上がるような感覚になり、前へ蹴り出す力をサポートしてくれます。少ない力で前へ進めるため、リズムよく一定のスピードで長い距離を走れます。
さらに、ミッドソールに「カーボンニュートラル」が搭載されているモデルは、さらに反発力が高く、トップランナーが履いているシューズとして多くの人に知られるようになりました。
一方で、反発性の高いソールは、ランニング初心者には履きこなすのが難しい一面があります。ランニング初心者が脚に筋力がつく前に使用すると、強い反発力を抑えるために過度に疲れが出てしまったり、ケガの原因になったりします。
また、反発性とクッション性は相反する機能となっており、一般的に反発性が高いソールはクッション性が低下してしまいます。
脚の筋力に自信のない初心者ランナーは、反発性よりもクッション性を重視したソール選びが適しているといえるでしょう。
安定性で選ぶ
安定性が高いシューズは、地面の着地から蹴り出しの間に、軸足の中心が横にブレないようにサポートしてくれます。
以下は、安定性を確認する2つのポイントです。
・アウトソール(靴底):つま先部分とかかと部分を持って、内側に折りたたむように力を入れても、折れ曲がらないくらいの硬度が必要
・ヒールカップ(かかと部分):ヒールカップをつまんで、ギュッと力を入れても、かかと周りが潰れないくらいの硬度が必要
アウトソールとヒールカップは“硬め”なモデルのほうが安定性が高く、ランニングフォームを安定させてくれます。
一方で、アウトソールとヒールカップが柔らかくなると、足の自由度は高まります。しかし、脚へかかる負荷が大きくなることに加え、ランニングフォームが安定しないデメリットがあります。
まだランニングフォームが定まっていないランニング初心者は、安定性の高いモデルを選ぶことをおすすめします。
人気ランニングシューズメーカーの特徴を解説

ここでは、ランニングシューズ人気メーカーの代表的なテクノロジーを解説していきます。
各メーカーの強みを知って、ランニングシューズ選びを楽しみましょう。
NIKE
NIKEランニングシューズの特徴は、クッション性の高いソール構造になります。
特に、カーボンファイバー製のプレートを搭載した厚底ソールは、従来は相反する機能と言われている高いクッション性と反発性を融合させました。
また、革新的なデザインを追求したNIKEらしいデザインも魅力の一つです。
ランナーの目をひくシンプルで洗練されたデザインや、アイコニックなブランドロゴ「Swoosh」が、いつの時代も世界中の多くのファンの注目を集めています。
adidas
adidasランニングシューズの特徴は、独自テクノロジー「BOOSTフォーム」の搭載です。
高い反発力をもつクッション性素材が、地面に着地した時の衝撃をエネルギーに変え、前に進む力を後押ししてくれます。少ないエネルギーで前へ進めるため、長距離のランニングに適しているのが強みです。
また、adidasのランニングシューズは、高いデザイン性に多くのファンが魅了され、ファッションアイテムとしても活躍してきました。
asics
asicsのランニングシューズの定番テクノロジーは、クッション性と衝撃吸収性を高めた「GELテクノロジー」です。
1970年代に導入されたGELテクノロジーは、長きに渡り、多くのモデルに採用されてきました。
さらに、高いクッション性と推進力を兼ね備える「FluiRide」や、走りの安定性を高める「GUIDANCEL LINE」といった、多彩なテクノロジーがadidasランニングシューズの魅力となっています。
PUMA
PUMAランニングシューズを象徴するモデルは「NITROシリーズ」です。
搭載されている「NITRO FORMテクノロジー」は、爆発的な反発性と優れたクッション性を兼ね揃えています。さらに、快適な走りを追求した軽量化されたボディは、ランニング初心者から上級者まで、幅広いランナーの支持を集めてきました。
また、PUMAは、さまざまなアーティストやサッカークラブとのコラボレーションを実現してきたアパレルブランドとしても知られるメーカーです。ファッション性の高いデザインは、ランナーの足元をオシャレに飾ってくれます。
MIZUNO
MIZUNOランニングシューズのテクノロジーで有名なのは、「MIZUNO WAVE」です。
外からの衝撃に強く、安定性に優れた「ダンボール」の構造から着想を得た、「波型のプレート」をミッドソールに搭載。一目でMIZNOのランニングスニーカーだとわかる波型のソールデザインが特徴です。
さらに、軽量でありながらも耐久性にも優れているのがMIZUNOランニングシューズの強みの一つです。長時間のランニングでも快適なパフォーマンスをサポートしてくれます。
NewBalance
創業当時から高いフィット性を追求してきたNewBalanceは、サイズをワイズ(足囲)でも選べるようになった「ウィズサイジング」を世界初採用させたことで大きく躍進してきました。
さらに、NewBalanceのランニングスニーカーは、独自開発のソールにも強みがあります。
さざ波状の「リップソール」や、クッション性と軽さに優れたソールの「Revlite(レブライト)」、クッション性と安全性を高めたソールの「ENCAP(エンキャプ)」など、数々の人気モデルを生み出しています。
初心者ランナー向けランニングシューズ6選

ここでは、初心者向けのランニングシューズ6選を紹介していきます。
人気メーカー、NIKE、adidas、asics、PUMA、MIZUNO、NewBalanceから、厳選したモデルを紹介していくので、気になるモデルはぜひチェックしてみてください。
[ナイキ] エア ズーム ペガサス 39 (Air Zoom Pegasus 39)

多くのランナーに愛され続けるナイキの定番モデル「ペガサス」シリーズの39代目です。
前足部とヒールに搭載された「Zoom Airユニット」が、弾むような反発性とスムーズな足運びを提供。ミッドソールには軽量で耐久性に優れた「Reactフォーム」を採用し、快適なクッション性が持続します。
初心者ランナーにオススメの理由:
まさにランニングシューズ界の優等生。クッション性、反発性、安定性、耐久性のバランスが非常に良く、クセがないため、どんなレベルのランナーにもフィットしやすいのが特徴です。
特に初心者にとっては、この信頼性の高さが魅力。日々のジョギングから、少しペースを上げてみたい時まで、幅広いシーンに対応できるため、「最初の一足」として安心して選べます。
走り方をまだ模索中の段階でも、シューズがしっかりとサポートしてくれます。
[アディダス] ランニングシューズ スーパーノヴァ 3 GORE-TEX ランニング MDB54

快適な走りを追求したアディダスの「スーパーノヴァ」シリーズに、防水透湿素材「GORE-TEX(ゴアテックス)」を搭載したモデル。
バネのような高い反発力を持つ「BOOST」と、エネルギーが戻ってくるような「Bounce」のクッション性を組み合わせたハイブリッドミッドソールが、環境を問わず快適な走りをサポートします。
さらに、「Continental WinterGripラバーアウトソール」が滑りやすい路面でもしっかりグリップし、ランニングフォームに安定感をもたらします。
初心者ランナーにオススメの理由:
最大の特徴である「GORE-TEX」により、雨の日や水たまりのある道でも足が濡れるのを防ぎ、快適な状態を保ちます。
天候を気にせずランニングを習慣化したい初心者にとって、これは大きなメリットです。また、バランスの取れたクッション性は、走り慣れていない足への衝撃を和らげ、快適なランニング体験を提供します。
「今日は雨だからやめようかな…」という気持ちを払拭し、モチベーション維持にも繋がる一足です。
[アシックス] ランニングシューズ GEL-NIMBUS 26 (ゲル ニンバス 26)

アシックスが誇るクッショニングモデルの代表格「ゲル ニンバス」の26代目。
衝撃緩衝性に優れた独自の「PureGEL(ピュアゲル)」テクノロジーと、軽量でソフトな反発性を持つ「FF BLAST PLUS ECO(エフエフ ブラスト プラス エコ)」フォームをミッドソールに採用。まるで雲の上を走るような、最上級の快適な履き心地を追求しています。
初心者ランナーにオススメの理由:
ランニングで最も気になることの一つが、膝や腰への負担。このシューズの卓越したクッション性は、着地時の衝撃を大幅に和らげてくれるため、初心者ランナーの体を優しく保護します。
「とにかく楽に、快適に走りたい」「足への負担を最小限にしたい」という方に最適。走り始めたばかりの頃に感じやすい足裏や関節へのストレスを軽減し、ランニングの楽しさを教えてくれるでしょう。
[プーマ] ランニングシューズ ヴェロシティ ニトロ 3 (Velocity Nitro 3)

軽量性、クッション性、反発性というランナーが求める要素を高次元でバランスさせた、プーマのオールラウンドモデル。
窒素を注入して作られた独自の高機能フォーム素材「NITRO FOAM(ニトロ フォーム)」をミッドソールに搭載し、驚くほどの軽さと弾むようなライド感を提供します。耐久性とグリップ力に優れた「PUMAGRIP」アウトソールも特徴です。
初心者ランナーにオススメの理由:
「NITRO FOAM」による軽快な走り心地は、走ることそのものを楽しくさせてくれます。
重さを感じにくいため、足運びがスムーズになり、初心者でも楽にペースを維持しやすいのがメリット。十分なクッション性も確保されているため、快適性も損ないません。
「まずは楽しく走る習慣をつけたい」という初心者の方にぴったり。デザイン性の高さも魅力の一つです。
[ミズノ] ランニングシューズ ウエーブスカイ 7 (WAVE SKY 7)

ミズノ史上最高のクッション性を追求した「ウエーブスカイ」シリーズの7代目。
ミッドソールには、驚くほどの柔らかさと反発性を両立したミズノ独自の高反発素材「MIZUNO ENERZY CORE(ミズノ エナジー コア)」と「MIZUNO ENERZY(ミズノ エナジー)」を贅沢に採用。
波形状のフォーム(Foam Wave)が、クッション性だけでなく安定性ももたらします。
初心者ランナーにオススメの理由:
「浮遊感」と表現されるほどの、非常に柔らかく弾むような独特の履き心地が特徴です。
アシックスのGEL-NIMBUS同様、こちらも最高レベルのクッション性を備えており、着地衝撃から足腰をしっかりと守ってくれます。初心者にとっては、この上質なクッションが長距離や長時間のランニングでも快適さを保ち、疲労を軽減してくれるでしょう。
「とにかく柔らかい履き心地が好き」「足を守りながら快適に走りたい」という方におすすめです。
[ニューバランス] ランニングシューズ Fresh Foam 520 v9

データに基づいた設計で快適なクッション性と軽量性を提供するニューバランス独自の「Fresh Foam」ミッドソールを搭載した、エントリーランナー向けのモデル。
通気性に優れたエンジニアードメッシュアッパーが、足を優しく包み込みます。ランニングはもちろん、ジムでのトレーニングや普段履きとしても活躍する汎用性の高さも魅力です。
初心者ランナーにオススメの理由:
「Fresh Foam」によるソフトなクッションが、ランニング初心者の一歩一歩を優しくサポートし、着地時の衝撃を緩和します。
軽量でクセのない履き心地は、これからランニングを始める方にとって扱いやすく、無理なく走り出すことができます。
比較的手に取りやすい価格設定でありながら、確かなクッション性と快適性を備えているため、「まずはランニングシューズを試してみたい」という方に最適な一足です。
まとめ

今回はランニング初心者に向けた、シューズの選び方と、おすすめのランニングシューズ6選を紹介してきました。
ランニング初心者がランニングシューズを選ぶポイントをまとめてみました。
・つま先に1センチほどのゆとりを持たせたサイズ感を選ぶ
・クッション性の高い、ソールに厚みのあるモデルを選ぶ
・ワイズは「E」の表記を基準に、自分の足囲に合ったフィット感を選ぶ
・安定性の高い、硬めのアウトソールとヒールカップを選ぶ
今回の記事で紹介してきたランニングシューズの特徴や機能を参考に、お気に入りの一足を選んでみてください。
お気に入りのランニングシューズは、足をケガから守るだけでなく、ランニングを継続していくモチベーションも上げてくれるでしょう。